ファブ地球社会の実現を目指して

ファブ地球社会コンソーシアム

「ファブ地球社会」は人類にとって不可逆な「技術面」と「社会面」の2つの変化(進化)から定義づけられます。

まず技術面としては、3Dプリンタをはじめとするデジタル・ファブリケーション技術が、グローバル・インターネットと結びつくことで、「モノ(物質)」と「データ(情報)」が相互変換可能となり、物流の一部がデータ転送に置き換わる、まったく新しい社会をつくりだそうとしています。作られた「モノ」に回路が埋め込まれインターネットにつながるとすれば、デジタル・ファブリケーションは ”Internet of Things(IoT:モノのインターネット)”の生産基盤であるとも考えられます。こうした技術面における課題は、データの標準化、データを正しく取り扱うための人材育成、データを安全に流通させるためのセキュリティ技術等です。

また、社会の変化として、生産者(サプライサイド)がつくったものを、消費者(デマンドサイド)が一方的に消費するという20世紀型産業だけでなく、「メーカー」と「ユーザー」が対等に共創し、価値を生み出す、21世紀型の新しいコラボレーションのかたちが見えつつあります。こうした社会面での課題は、複雑な価値の調整が必要となるステイクホルダー間をどのように調停し、価値を生み出し、そのような場を持続的に運営するかといった点があげられます。同時にファシリテーター的人材や、デジタルとリアルをつなぐプラットフォーム構築も課題となります。

本コンソーシアムは、技術面と社会面の2面が重なりあって到来しつつある「ファブ地球社会」において、共通の課題となるテーマをいち早く発見し、ワーキンググループ単位で議論する中で、新しい社会に向き合う際の前向きかつ創造的なアティチュードと、具体的なアクションを生み出すための母体となるものです。

本コンソーシアムはまた、文部科学省COI(Center of Innovation)に採択された「感性とデジタル製造が直結し、生活者の創造性が拡大するファブ地球社会創生拠点」における基礎研究の成果を基にしながら、そのより社会制度面での議論を深め、広く産業化するためのオープンな共創の場としても活動するものです。

複数のワーキンググループの成果を集約しながら、異業種間のシナジーを生み出し、「ファブ地球社会」の経験を先取りすることを活動の目標とします。

設立趣意書全文(SFC研究コンソーシアム内ページ)