ファブ地球社会創造拠点
Center of Kansei-Oriented Digital Fabrication
柔軟な産学連携体制
「COI」では基礎技術開発を産学連携体制でともに行い、並行して「コンソーシアム」ではそこで活用された技術を活用する産業応用に関する議論を深めています。コンソーシアムへの参加は随時受け付けています。

コンソーシアムの紹介
本COIで開発している技術を活用し、ビジネス活動を通じて「ファブ地球社会」のビジョン達成に貢献しようとする企業のみなさまに向けた、コンソーシアムを運営しております。コンソーシアムは大学ごと、地域ごとに分散して運営されています。
また、コンソーシアムではより応用に近い「現場」サイドで問題となっている社会的な論点をいち早く取り上げ、このCOIにおける基礎技術が完成した暁には、それを現場にスムーズに投入しやすくする制度設計や標準化、人材育成などの論点も含んでいます。

参加のお問い合せは各コンソーシアムのウェブサイトにて承ります。
慶應義塾大学SFC研究所
「ファブ地球社会コンソーシアム」ウェブサイト
山形大学
「やまがたメイカーズネットワーク」ウェブサイト
山形大学
「やわらか3D共創コンソーシアム」ウェブサイト

研究推進機構
機構長補佐
関西学院大学
理工学部人間システム工学科 教授
岸野文郎
社会実装統括
慶應義塾大学
政策・メディア研究科 特任准教授
常盤拓司
知財統括
慶應義塾大学
政策・メディア研究科 研究員
大野一生
広報
慶應義塾大学SFC研究所 所員
青木まゆみ
研究グループ
「ファブ地球社会想像拠点」を実現するために必要な研究を2つのグループに編成しました。
1つめ「ヒューマンデザイン・グループ」は、人間の感性と創造性の解明に関する研究をしています。もう1つのグループは、3Dプリンタをはじめとするデジタル製造技術のさらなる発展・洗練に関するものですが、企画・設計・製造・デザインプロセスに関する部分を中心に「プロセス&テクノロジーグループ」がそれぞれ担当し、連携しながら研究を進めています。

人間の感性と創造性の解明
ヒューマン&デザイングループ
五感に代表される人間の多様な感性と価値を生み出す創造性とを順次モデル化・インデックス化し、産業から個人までが利用可能な社会資源としてのメトリックに仕上げ、個人に根差した価値を具現化するデザイン支援システムを実現します。
リーダー
関西学院大学
理工学部人間システム工学科 教授
長田典子
プロダクトデザインに対する人の印象や感性的価値を定量化・自動化するために、ビッグデータ解析による感性メトリックの自動構築技術を開発。(関西学院大学)
物質感のメトリック、視触覚シミュレーション、素材DBからなる感性ソムリエの枠組みと、所望の質感を提供するデジタル質感生成システムプロトタイプ。(関西学院大学)
【感性価値メトリック】感性に基づくものづくりの基盤技術として、感性を指標化し個人ごとにモデル化する感性価値メトリックの自動構築手法を確立します。また共創の仕組みを活用してデータを効率よく収集し、メトリックの標準化、グローバル化を目指します。
【感性ソムリエ】感性と物理量との関係をモデル化し、作り手の感性を満たすモノを提供することでものづくりを支援します。質感ソムリエは、多様な既存素材を対象とした物質感のメトリックを策定し、物理特性との関係を定式化します。さらに、素材の視触覚のセンシングとシミュレーション技術と組みわせることで、所望の物質感を有する素材の提供を実現します。形状ソムリエは3次元形状特徴による感性表現、感性クエリによる三次元形状検索を実現し、所望の形を効率よく提供します。
【デザインナビ】デザインの価値をメトリック化し、それぞれの価値を実現するためのデザインノウハウを収集し、体系化することで、デザインノウハウを共創的に参照可能なデザイン支援システムを構築します。
【ヒューマンセンシング】個人の心的状態を非接触的手法で測定し、システム最適化のための情報を提供する枠組みを実現します。さまざまな生理情報(視線・表情・行動)から心的状態を推定します。

設計と製造の新しい統合技術
プロセス&テクノロジーグループ
これまで縦割りで分断されてきた、製品の企画・設計・製造・流通・使用・廃棄のすべての過程を再検討し、デジタル技術を用いて上流から下流までをコンパクトに再編成します。
リーダー
慶應義塾大学
環境情報学部 教授
田中浩也
プロセス&テクノロジーグループ ウェブサイト
FabricatorとFabricatorファミリー
Fab3d.cc
ファブ地球社会においては、異なる背景や技術を持った小人数のチームで、企画・設計・試作・検査までを一体的に行えるようになります。また、販売・使用・維持・再利用の過程においてもユーザーの参加を促しながら、新しい「価値」を共創できる関係が生まれます。
本グループでは、デジタルを前提としたデザイン/ファブリケーション/デプロイメントのプロセスを支える新技術を、ハードウェアとソフトウェアの双方を一体的に開発し、「コ・メディカル領域」と「建築・都市リノベーション領域」の2つを軸として「拡張ファブパッケージ」として、ファブラボやファブ施設に導入可能なかたちにまとめ、具体的な社会実装を推進します。
Fabricator(画像1枚目)は、チップマウンタ、リフロー、切削、3Dプリントといった複数のプロセスを統合してIoT機器(センサデバイスやロボット等)を製造することに特化した装置です。
Fab3d.cc(画像2枚目)は、ボクセル形式をもとに立体の内部構造や表面の質感までをデザインできる高度な3Dモデリングソフトを開発すると同時に、そのもととなる基本形状をデータベースに蓄積しています。